気になる期間は?アスベスト調査

2028年にピークを迎えるのが、アスベスト建材を使用した解体工事です。石綿は2012年9月1日に禁止されるまで、主に耐熱や防火建材として石膏ボードや吹付けなど様々な方法で使用されてきましたが、人の毛髪よりもはるかに細い繊維質が、人の呼吸器に入ると深刻疾患の原因になります。また体内に取り入れてから20年から30年もの長い潜伏期間を経て発病することも特徴的です。石綿リスクが最も高くなるのは、解体や改修工事をする作業員と隣接する住民や施設の利用者であることから、2020年7月に石綿則が改正されました。

基本的に請負金額100万円以上の解体・改修工事の全てでアスベスト調査を義務付けており、検査結果の報告書と対策を管轄する労働基準監督署に提出してから作業しなければなりません。アスベスト調査会社では、解体・改修工事に伴う調査に対応しており、おおよそ2週間から4週間ほどかかることが多くなっています。また最近ではアスベスト調査と報告書の作成だけでなく、飛散防止対策の確保なども一括して対応するところが増えているため、安全かつスムーズな施行を目指すのに役立ちます。さらに専門検査会社を通すことで補助金取得手続きもスムーズになります。

国土交通省では1棟あたり最大25万円のアスベスト調査助成金制度を設けており、自治体を通じて手続きを行うことができます。一般的に検査費用は3万円から5万円とされているため、一般的な建築物であれば負担を大幅に軽減します。専門検査会社に依頼すれば、スムーズな手続きをサポートしてくれます。